変わり種揃い?サントリーオールフリー4種飲み比べてみた
ビールを愛する者たちに問う、サントリーのビールといえば何か?
なんて質問をされると、意外とパッとは出てこずに「えっと……」と口をすぼめてしまう人の多いことよ……。
かく言う私がその一人です。お恥ずかしい。
私を取り巻くおっさんサラリーマン界隈といえば、やっぱり「キリンあるいはアサヒ」を好きなビールに挙げる人が多く、「自分はサントリーのビールを第一に愛しております!」と言おうものなら、「おッ……ォゥ」と何とも言えないおっさんの唸り声があがります。そなたは実に珍しい人ですね、と。
とはいえ、もちろんサントリーだってビールを販売しています。
ゴージャス感あふれるビールでおなじみ「プレミアムモルツ」こそ、忘れてはならないサントリーが誇るビールです。お歳暮でいただきますよね。プレモル。もらって嬉しいビールの筆頭です。
サッポロのヱビスビールしかり、神々しいありがたさを宿しているというか、豪華感たっぷりなのがサントリーのプレモル。
そんなプレモルの産みの親たるサントリーからも、もちろん時代のニーズを汲み取ったノンアルビールが発売されています。
ということで、サントリーが誇るノンアルビール「オールフリー」シリーズの4種類を飲み比べてみたのでご紹介したいと思います。
サントリーオールフリー
「ぐっとくるのどごし」と「キレの良い後味」を突き詰めた。そんなキャッチフレーズを持つのがサントリーオールフリー。
これがまさにサントリーの王道たる一杯!
オールフリーシリーズは四種類あるのですが、この無印オールフリーこそが味わいのベースになっているであろう。個人的にはそう感じています。
サントリーから発売されているノンアルビールのなかでも、これを飲まぬことには「サントリーノンアルは語れない」というのがオールフリー。
その味わいは、ほんのりと麦が香るさっぱりとしたラガービールのような飲み心地。
ただ、やや強めの炭酸は喉越し良好というより、飲みやすさに重きを置いたノンアルになっていて、ビールというよりは炭酸水に近いのかも……という印象もありけり。
いわば麦香る炭酸水に感じるところもあったりはします。口あたりは非常にさっぱりですね。
きっと誰もがオールフリーを飲んで始めに思うのが「ノンアルビールってコレよね!」という感想であろう。いわゆるノンアルビールの味といえば、オールフリーがなんとも想像通り。
とくに昭和、平成を主戦場に戦ってきたサラリーマンたちからすれば、「これぞノンアルである!」と唸るはず。ビール激似の味わいというよりも古き良きノンアルの味がそこにです。一世代前のノンアル感がひしと伝わってきます。
いわば、昔からあるノンアルが基本に忠実にノンアル街道の王道を突き進み、とくにひねりが入るわけでもなく、正統にノンアルとして進化した結果、たどり着いたのがオールフリーかなと。
アルコール、カロリー、糖質、プリン体が全てゼロになっていて、このあたりもノンアルの基本と魅力に忠実ですね。
からだを想うオールフリー
ローズヒップ由来のティリロサイドが内臓脂肪を減らす!
というキャチコピーを掲げ、メタボが気になるビールっ腹ドーンという方にとっても心強いノンアルが、からだを想うオールフリー。
麦芽にアロマホップに天然水と原材料にこだわり、基本的にはオールフリーと似たような味わいなのですが、「からだ想う」と名付けられているように、機能性を重視したノンアルになっているのが大きな特徴。
ローズヒップに含まれているティリロサイドという成分が含まれており、内臓脂肪を減らす効果を兼ね備えたいわゆる機能性ノンアルです。
味わいはオールフリーとそこまで変わりません。さっぱりとした飲み心地。
むしろ飲み応えとしては薄く、ビールの苦味をまとったレモン炭酸水に感じるような気もします。
ローズヒップ由来なこともあってか、後味にややローズヒップを感じるところがあり、個人的には人を選ぶ味わいかなとも。
お風呂あがりだったり、キンキンに冷えたビールを求めているなら、最初こそ「乾杯!」の勢いで飲めるのだけど、ビールらしいコクや深みとは無縁でもあり、「ビールの代わりとしてどう?」と問われると、やや違うなというのが正直なところです。
とくに少しインターバルを開けて飲むと、「何この味?」と首を傾げることもままあり。ビールを期待して飲むと面食らうところはあります。
なので最大の魅力は、あくまで内蔵脂肪に優しいという機能性にあり!
ノンアルを飲むのはダイエットのため。という人なら手に取ってみるのもありかもしれません。
ちなみに、ティリロサイドって、なに?初めて耳にする言葉だけど安全なの?
と気になった方もいるのかなと思います。ティリロサイドって字面だけ見ると強そうですもんね。
補足すると、ティリロサイドはポリフェノールの一種です。ローズヒップに含まれるティリロサイドは体脂肪を減らす効果があるとされています。
ちなみにポリフェノールは様々な植物に含まれる成分で、有名どころだと赤ワインなどにも含まれているもの。
まとめると、ローズヒップ由来のポリフェノールの一種、ティリロサイドを配合しているから、からだを想うオールフリーは内蔵脂肪が気になる方にオススメとなっているわけです。
サントリーオールフリー コラーゲンリッチ
「アルコールゼロ、カロリーゼロ、糖質ゼロ、プリン体ゼロ!」これぞノンアルが持つ4つの魅力なのですが、コラーゲンリッチはそのさらに上をいく。
サントリー調べによる世界初の試みにして、約2000mgのコラーゲンを配合したノンアルがオールフリーのコラーゲンリッチです。
肌の潤いを保ち、美容と健康の強い味方といえばコラーゲンですよね?
ノンアルビールもついにココまで来たわけです。
コラーゲンを配合してきました!
薄い桃色のラベルに踊るはコラーゲン配合の文字。まさしく女性に飲んで欲しいというサントリーの強い願いを感じるのがコラーゲンリッチ。
その味わいは口当たりよしの飲みやすさ重視です。
ちょっとキツメの炭酸水のうえにビールがほんのり香る味わいとなっています。
いわゆる、おっさんが好きなガツンとくる感じではなく、ビールが苦手な人でも飲めるよう、飲みやすさを追求したノンアルビールらしいノンアルです。
ラベルデザインの影響なのか、ややフルーティーさを感じる気も……。
とはいえ、ドイツビールやベルギービールのような甘みはなく、「女性の好きな味わい?」と聞かれると、個人的には少し違うかなとも。
スイスイと飲みやすいことは確かなのだけど、このノンアルの特徴はと聞かれると、「コラーゲン配合!」といった部分しか言いようがなく……。
味わいやノンアルビールとしての飲み心地だったりは、正直なところコレといったインパクトはありません。パンチ力としてはやや欠けるものがあり、記憶にも残りづらい味わい。
なので「ノンアルビールを飲みながらコラーゲンが摂りたい!」というピンポイントで好みがバッチリはまる人向けといったノンアルではあります。
サントリーオールフリー ライムショット
ひと言で表すと、ノンアル界の異端児にして問題児です。
ライムショットをノンアルビールに含めるか否か。
その答えは賛否が別れるであろう。
まさにノンアル界に一石を投じるように登場したのがサントリーオールフリーのライムショットです。
ビールテイスト飲料ということで、ノンアルビールを自称しているのですが、その味わいはもはやビールにあらず。
薄いライムジンカクテルのような味わいです。
ただ、サントリーオールフリーのなかでも、個人的にイチオシなのがこのライムショットだったりします。
ライムトニック的なカクテルだと思って飲むと、かなりイケる味わいでけっこう美味しんですよね!
全体的な味わいは薄めなのですが、口をつけるとライムの香りがふわっと広がり、少し強めの炭酸が効いているのも気持ち良いです。ノンアル飲料としては上手くまとめてきています。
なので、オススメの楽しみ方としてはノンアルビールとして飲むのではなくて、ノンアルカクテルとして味わうです。グラスに注げばさらに美味しさアップ!
ライムテイストのビールといえば、コロナビールにカットしたライムを入れて飲むあたりが定番の組み合わせですが、それとも何か違うんですよね……。
少なくとも私はオールフリーライムショットをビールテイストとは思えず……。
かと言って、ビールのレモンソーダ割りでもあるドイツビール「ラドラー」とも違うんですよね。ビール感というよりライム感が強いんですよ。
サントリーノンアル「オールフリー」はどんな人におすすめ?
サントリーから発売されているノンアルは、基本的にはオールフリーが味のベースになっていて、「からだを想う」と「コラーゲンリッチ」はその派生といった印象です。
なので、好みでまとめると、
1. 古き良きノンアルが飲みたいなら、オールフリー
2. ダイエット中なら、からだを想うオールフリー
3. コラーゲンを摂りたいなら、オールフリーコラーゲンリッチ
4. ライム味のカクテルが飲みたいなら、オールフリーライムショット
といったオールフリーの選び方がいいのではないかなと思います。
ただ、私は日本人のおっさんが好きなガツンと喉越し系のビールが好みなので、サントリーのノンアルは全体的にあまり好みではありません。
いわゆるビールの代わりとなるノンアルを探しているとなると、個人的にはサントリーのノンアルを飲むべき理由がみあたらないかなとも。
また、サントリーのオールフリーはどれも人工甘味料と香料が利用されています。
健康を気にしている方は、原材料を気に掛ける人も少なくはないと思うので、このあたりが気になるとサントリーノンアルはパスにはなってきます。
ふるめかしい平成の終わりを感じさせるあの独特なノンアルビールの味わいが好きなら、間違いなくサントリーは推しなんですけどね。
少しでも参考になれば幸いです。ではまた。