ソバーキュリアスを実践!ライフスタイルを変えるデメリットはある?
ネガティヴに禁酒するのではなく、あくまでポジティブに禁酒と向き合う。
体質的にはいたって健康で、むしろお酒は大好きなくらい。けれど健康やら日々の有用性やらを考えて、あえてお酒は飲まない生活を送っているのがソバーキュリアス。
「後ろ向きに禁酒するんじゃなくて、栄光の未来に向かって自分から進んで禁酒するんだ!」
という心意気でソバーキュリアスを実践したい!
という人も、きっと少なくはないのかなと思います。
どうせ禁酒するなら「さ、酒が飲みたい……飲めない……つらい」なんて苦行より、「禁酒してよかった!ソバーキュリアス最高だわ」になった方が心も身体もハッピーですよね。
ここでふと気になるのが、ソバーキュリアスをすることに悪い点デメリットはあるのかということ。
だってお酒は飲めるわけですからね。お酒の楽しさも知っているわけです。それをあえて封印する・・・。ちらりと脳裏をよぎっていくお酒の楽しさ・・・。
いざ思い立ったはいいけれど、なんだかデメリットがありそうな気がしてならない。
ということで、実際にソバーキュリアスを数年に続けている経験なんかも踏まえて、ソバーキュリアスのデメリットについてご紹介したいと思います。
1.酔っ払うを失う
わざわざ言うまでもないのですが、禁酒するからにはソバーキュリアスを実践するからには、酔っ払うことはありません。
なので、
今日はなんだかお酒におぼれたい。
アルコールの力を借りて全てを忘れてハッピーになってしまいたい。
なにも考えずにお酒仲間たちとキャッキャウフフで楽しく騒いでいたい。
お酒を飲んでリラックスしたい。気持ちを落ち着けたい。
といった、お酒の力に頼り切ったことはできなくなります。
健康と有用性を考えて、あえてお酒を飲まないソバーキュリアスに身を置くということはですよ、あえて酔わないということに他ならないですから。
ソバーキュリアスという造語の生みの親ルビー・ウォリントンさんもこう仰っています
酒をやめて失うのは、「酔っ払うことだけ」なのだと。
むしろソバーキュリアスのデメリットを挙げるとすれば、基本的にはこれ一択。あとはおまけみたいなものです。
なぜならソバーキュリアスにつきまとうデメリットは、基本的には別のものに置き換えたり時間が経てば気にならなくなるから。
しかし、「酔っ払う」だけはお酒がないと始まらないです。
お酒と酔うは持ちつ持たれつの腐れ縁。むしろ酔うためにお酒を飲んでいる人も多いことでしょう。
シラフで酔っ払っているかのような振る舞いをしていれば、それはもうきっといろんな意味で危ない人ですからね。
お酒でほろ酔い気分になるのが大好き、あるいは飲み会が趣味ともなってくると、一生「酔わない」というのは最大のデメリット。そしてソバーキュリアスを行うための最大の壁になります。
2.時々アルコールが無性に恋しくなる
健康を考えてポジティブに禁酒をはじめたは良いとして。
日々の生ビールをノンアルビールに持ち替えたまでは良いとして。
ふと襲い掛かってくるのがアルコールの恋しさです。
いくらノンアルコール飲料がまるでお酒のような味わいをしていようとも、いくらノンアルの種類が豊富であろうとも、ノンアルは酔わせてはくれないです。
なのでふとした瞬間にアルコールが恋しくなったりします。
ソバーキュリアスはあえてお酒を飲まない生活を選ぶわけですからね。
お酒を飲むことで開く素晴らしい世界のことを時折り思い出すわけですよ。
みんなが楽しそうにお酒を飲んでいるのを目撃した日なんかもう!あの輪の中に加わってお酒を飲めたらどれだけ楽しいだろうかと考えてしまうわけです。
仕事でとっても疲れたから、帰りにコンビニによってビールを買って帰っちゃおうかな。今日は贅沢に自分にご褒美をあげちゃうぞ。
みたいなことも恋しくなるんですよね。金曜夜に静かな夜を抜けてコンビニにふらっとビールを買いにいくのって、ある種のロマンではないかと。
とはいえ、無性にアルコールが飲みたくなるのも時間が経てば薄らいでいって、意外とノンアルを飲むだけで満たされたりもしますけどね。
3.お酒の力が借りられない
人には時としてお酒の力を借りたいシーンってありますよね。
例えば合コンであったり、仕事関係の懇親会であったり、結婚に向けた両家お食事会だったり。
無礼講という言葉があるように、みんな少しずつお酒が入ってほろ酔いだからこそ、場がスムーズに進行してくれるってことありますよね。
お酒を飲むことで意気投合したり、アルコールで酔っ払っているからこそ普段は言えないことが気軽に言えたり、いろんなことが許せたり。
あの時はお酒を飲んでたし仕方ないよね。なんて無理やり失敗やら罪やらを全てお酒のせいにしてなすりつけることだってできます。
考えてみればいろんなシーンでお酒の力を借りているわけなのですが、ソバーキュリアスとして生きるなら、もちろんお酒の力は借りられないです。
お酒という相棒は去り、全ては自らの意志で切り開くことになります。
4.交友関係が変わり、ちょっと気まずい。
とくにお酒で繋がった交友関係は失われがちです。
いわゆる飲み友やら、〇〇飲み会という名目に集いし酒豪やらとの付き合いです。
お酒が入っているからこそ、とくに中身のない話がとんでもなく面白く聞こえたりもするし、お酒がはいって饒舌になる人なんかは「あれ、今日はノリが悪くない?」といった気まずさに繋がったり・・・。
もちろんジュースだけで飲み会の中心に立てる人もいますし、ノンアル片手に酔っ払っているかのような振る舞いをできる猛者もいます。
とはいえ、多くの人はそうではないですよね。
お酒を片手に場を大いに盛り上げる、これがいかに至難の業か。
お酒を飲んだ〇〇さんって、最高に面白いから。
なんて言われている人いません?いますよね。
そして、それが自分という方もいるはず。
久しぶりの同窓会なんかで「今日はとことん飲もうぜ!若い頃みたいにさ!」と盛り上がるなか、「すまない。私はソバーキュリアスなんだ。だからお酒は飲めないの」と言おうものならです。
みんなの「そっかぁ……」という残念そうな顔が並ぶわけです。
お酒を飲む人って、やっぱみんなでお酒を飲みたいってところありますから。やっぱりちょっと気まずい。
「病気でお酒が飲めなくなった」といえば理解してもえたりするんですけどね。あえてお酒を飲まないことにしているって、やっぱりいまいちピンとこないです。
この楽しい宴会よりも、あえて飲まないってどういうこと?と疑問は浮かぶわけで、その説明もまた気まずさありけりです。
5.お酒のない生活の良さを語りたくなる
ソバーキュリアスに身を染めていると、人によってはみるみるうちに活力が出てくることがあります。
とくにお酒に溺れまくっていた人なんかは、妙に身体の調子がよくなったり、不安定だったメンタルも安定してきたりと悪い意味でお酒に頼っていたところが抜け落ちることもしばしば。
ここで、ふと陥るのが「この素晴らしいソバーキュリアスを語りたい」状態になること
そりゃあ「これはいいぞ!」と感じたら誰かに語りたくなるのが人の常ですよね。やっぱり語りたくなるわけですソバーキュリアスを。
しかも良かれと思って語りたくなります。そこに悪意はないのです。
しかし、ソバーキュリアスで心身ともに絶好調だからといって、くどくど説法を説くのはNG。
ソバーキュリアスの親にして伝道師たるルビー・ウォリントンさんも「説教くさくならないこと!」と警笛を鳴らしています。
なぜならお酒を飲むのもまた自由だから。
ソバーキュリアスは自らポジティブにお酒を飲まないだけで、禁酒を広める活動家ではないです。
だからもしソバーキュリアスの果てに禁酒の素晴らしさを見い出したとしても、お酒が好きな人の前での布教活動はほどほどに。
とくにお酒の席では空気を乱す恐れもあるので、気まずくならないようご注意を。
さいごに
お酒に良いところがあれば悪いところもあるように、ソバーキュリアスにもメリットがあればデメリットもあり。
今回はソバーキュリアスのデメリットに焦点を当てたのですが、もちろんメリットだってたくさんあるのがソバーキュリアス。
なんたって世界的なトレンドになるくらいですからね。
「ソバーキュリアスはいいぞ!」とメリットを声を高くする人も増えてきています。
そんなソバーキュリアスのメリットとは・・・
と、つい語りたくなりますが、メリットを語りすぎてしまうのはソバーキュリアスの悪いところでもあり。
気になるソバーキュリアスのメリットについては、また別の機会に語るとしましょう!
ではまた。
参考文献:「飲まない生き方 ソバーキュリアス Sober Curious」ルビー・ウォリントン著